夢のマイホーム、憧れますよね。でも、傷病手当受給中の方が住宅ローンを組めないのは、残念ながら事実です。
「傷病手当受給中にも住宅ローンを受ける方法はないだろうか」「住宅ローンではない他の融資を受けられないの?」と考える方はあなただけではありません。
この記事では、傷病手当受給中に住宅ローンが組めない理由と、住宅ローン以外の方法で住宅を購入する方法、そもそも傷病手当とは何なのかについて紹介します。
傷病手当を受けているけど、どうしても住宅を購入しなければならない方へ。どうするべきか判断できるように対処法もお伝えしますので、ぜひ最後までご覧ください。
傷病手当受給期間中は住宅ローンが組めない可能性が高い
結論から先に述べますと、傷病手当受給中は住宅ローンが組めない可能性が高いです。理由は、住宅ローンを組むための条件が関係しています。
ここでは、住宅ローンを組むために必要な条件について、以下の3つを解説します。
住宅ローンを組むための条件
住宅ローンは銀行などの金融機関が提供している商品です。なので、ローンを組むには金融機関の審査に通らなければなりません。
ここでは例として、三菱UFJ銀行の住宅ローン申し込み条件について紹介します。
三菱UFJ銀行の住宅ローンでは、以下の条件を定めています。
・日本国籍の方、または永住許可等を受けている外国人の方
・年齢が借入時に18歳以上70歳の誕生日まで、完済時に80歳の誕生日までの方
・団体信用生命保険にご加入が認められる方(保険料は三菱UFJ銀行が負担します)
引用:https://www.bk.mufg.jp/kariru/jutaku/column/005/index.html
住宅ローンを組むための条件は銀行によって多少異なるので、あなたが利用されている銀行の条件も確認してみてください。
団体信用生命保険は収入がないと加入できない
一般的に、住宅ローンを組むための条件に団体信用生命保険への加入が含まれています。
団体信用生命保険とは、ローンを組んだ方が万が一亡くなってしまった時、ローンの残高をゼロにするための生命保険です。
生命保険に入るためには、保険料の支払いができるという信頼が必要です。つまり、傷病手当受給中は住宅ローンが組めない可能性が高くなってしまいます。
無職でも団体信用生命保険に加入できる場合もある
傷病手当受給中でも団体信用生命保険に加入できる可能性があるのは、この2つのケースです。
世帯主などに扶養されている方は加入できます。被扶養者であることと、世帯でどれくらいの収入があるかを告知することが条件です。
また、すでに次の就職先が決まっている場合も加入できます。病気や怪我が治る目途がついており、次の就職先が決まっていることから、将来的に収入が確保されていると判断されます。
職業の告知欄で失業者だが、次の職が決まっている旨を記載し、申込書には内定した勤務先を記入するようにしましょう。
傷病手当で住宅ローンが組めない時の2つの対処法
先述した通り傷病手当受給期間中は、一般的な住宅ローンを組むことが難しいのが現状です。しかし、受給期間中でも以下の2つの方法で、家を購入できるかもしれません。
不動産担保ローンを利用する
家を購入するための担保になる不動産物件を持っている場合は、傷病手当受給期間中でも不動産担保ローンを利用して、購入できます。
不動産担保ローンは、支払いができなくなった場合に、担保にしている不動産物件を売却して返済するローンのため、収入がなくても組むことが可能です。
傷病手当受給期間中でも、不動産担保ローンの審査を通りやすくするためには、再就職の予定があることをアピールしましょう。
不動産担保だけではなく、将来的には収入が入り返済が可能になると判断し、検討してくれます。
再就職だけではなく、副収入などで返済資源を集められるのであれば、アピールすることで審査が通りやすくなります。
ノンバンク系の金融機関に相談する
ノンバンク系の金融機関は、金利が高くなりますが通常の銀行よりも審査が通りやすいです。
ノンバンク系のローンといっても、さまざまな種類があるので金利や借入金額などを確認し、あなたに合ったものを見つけてください。
傷病手当受給中の不動産担保ローンの3つの注意点
傷病手当受給期間中でも、不動産担保ローンであれば住宅を購入できる可能性はあります。しかし、収入がなくてもローンが組めるというメリットだけではありません。
ここでは、不動産担保ローンを組む際の3つの注意点を紹介します。
借入額が低い
傷病手当受給期間中で無職の場合、借入金額が低くなってしまう可能性があります。通常は、担保にする不動産評価額の70%ほどの金額が借りられます。
しかし、無職の場合は不動産評価額の30〜50%まで下げられてしまうこともあるため、住宅を購入するための借入金が足りない場合は交渉を行う必要があります。
融資に時間がかかる
不動産担保ローンの場合、審査に必要な調査は借入人の情報だけではなく、担保にする不動産の情報も必要になります。
そのため、通常の審査より融資を受けるまでの期間が長くなってしまいます。
不動産担保ローンを受ける業者にもよりますが、即日融資は難しく、1週間ほどを目安に考えておきましょう。
連帯保証人が必要
不動産担保ローンは、担保が不動産物件のため、基本的に保証人不要のローンです。
しかし、無職で収入がない場合は不動産の担保価値が落ちた時のために、連帯保証人が求められることがあります。
連帯保証人も審査対象になるため、信頼できる人に頼むようにしましょう。
そもそも傷病手当とは。傷病手当金との違い
実は傷病手当とよく似た傷病手当金という給付金があります。
この記事は傷病手当を受給している方に向けた記事ですが、傷病手当金を受給している方でも対処法に違いはありません。
ここでは、傷病手当と傷病手当金の違いを簡単にご説明いたします。
傷病手当とは
傷病手当とは、失業した後に病気や怪我で再就職が難しい方が、雇用保険から受けられる給付金です。
受給できる期間は、退職の理由、年齢、働いた年数、障害者かどうかなどで変動し、最大で360日受給できます。
ただ、360日受給するには45歳以上65歳未満でかつ障害者の認定が必要になり、ハードルがかなり高いです。
傷病手当金とは
傷病手当と名前が似ていて、よく混同されるのが傷病手当金です。
傷病手当金は、会社に在職中に業務外の怪我や病気で働けなくなった方が、健康保険から受けられる給付金です。
受給できる期間は最大通算18ヶ月で、在職中に条件を満たしていれば退職後も引き続き受給できます。
退職しつつ18ヶ月受給するのに必要な条件は医師の証明だけなので、雇用保険の傷病手当よりもハードルが低いです。
健康保険の傷病手当金を受給する方法が気になる方はこちらの記事をどうぞ。
住宅ローンが組めない場合は就職してからにしよう!
傷病手当受給期間中は収入がなく、住宅ローンを組むための条件を満たせないため、住宅購入が難しいのが現状です。
しかし、担保にできる不動産をお持ちの場合は、不動産担保ローンを活用することで住宅を購入できる可能性があります。しかし、以下の3つの注意点もあります。
今後の返済のことを考えると、再就職して収入が安定してからでも住宅の購入は遅くはありません。
あなたにとって、最善の選択ができるきっかけになっていると幸いです。
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