ご存知でしょうか。退職の切り出し方にはいくつかのパターンがあります。
円満退職をするためには、退職の切り出し方が非常に大切です。一歩間違えれば、あなたも退職する際に上司と揉めてしまい、社内で噂を立てられてしまうかもしれません。
退職する理由は嘘でもいいんです。本当の理由が言いにくい方に向けて、退職理由と切り出し方の例も紹介しています。
この記事を最後まで読むと、退職の切り出し方を理解でき、円満退職に向けて楽に退職を切り出せるようになります。ぜひ最後までご覧ください。
退職する流れと切り出し方について4ステップで理解しよう
ドラマでありがちですが、上司の机に向かって退職届を叩いて「辞めます!」なんて言う方はほとんどいません。
退職する流れを間違えるとトラブルの元になる可能性があります。
まずは、退職する流れと基本的な切り出し方について理解しましょう。
2人で話をしたいというアポイントを取る
まずは、他の人に聞かれない環境で2人で話をしたいという旨を上司に伝えましょう。
直接口頭で伝えるのが理想ですが、もし他人の目が気になる方は、メールで「お話があるのですが約1時間頂けないでしょうか?」と伝えましょう。
退職の意志を伝える
直属の上司と2人になれたら、「退職したいです」と伝えます。
退職する理由や引き止めにあった場合の対処法は事前に考えておきましょう。記事後半で解説していますのでぜひ参考にしてください。
退職の事実を同僚に伝えるタイミングも重要です。上司よりも先に同僚に伝えてしまうと、あらぬ噂を立てられ人間関係が悪化する恐れがあります。
上司よりも先に伝えるのは、信用できる、親しい仲間だけにしましょう。
退職届を記入し、提出する
上司と相談して退職が決まったら、退職日を設定し、退職届を提出します。
退職日は上司と相談して決めましょう。業務の引継ぎ量や残りの有給休暇日数、転職先への出社日などを考慮します。
退職届は会社指定のフォーマットを使用しましょう。もし、会社に退職届のフォーマットがない場合、以下の記事で退職届の書き方について解説していますのでご覧ください。
退職届が受理されたら、なるべく早く業務引継ぎの準備をしましょう。
業務の引継ぎ・貸与品を返却して退職
業務の引き継ぎは、以下の手順で行います。
この5つを終えたら、自分のデスクの周りを片づけて会社からの貸与品を返却します。
揉めない退職の切り出し方。重要なポイントは3つ
「退職を伝えると揉めるのではないか」、「退職は会社や上司に対する裏切りではないのか」と考えていませんか?
そもそも退職は労働者の権利です。辞めるも続けるも労働者の自由であり、会社に決定権はありません。
とはいえ、わざわざ揉めるような方法をとる必要はありません。退職の切り出し方のポイントを抑え、揉めない退職を目指しましょう。
業務や時間に余裕があるタイミングを狙う
上司にアポイントを取るときは、業務や時間に余裕があるタイミングを狙いましょう。
朝はメールのチェックで忙しく、定時直前は帰る準備や業務の整理をしている可能性があるため避けた方がいいです。
業務時間外かつ周りに人がいないタイミングで上司にアポを取りましょう。
また、話し合いの時間は1時間程度に設定しておきましょう。
2人で落ち着いて話せる静かな環境を作る
個室や会議室など、2人で落ち着いて話せる静かな環境で退職を切り出しましょう。
事務所では上司も話に集中することができないでしょう。急に話しかけてくる方もいるかもしれません。
また、お酒の席で退職の話をするのは避けましょう。冗談だと思われてしまい、あとで揉める原因になります。
遅くても1ヵ月前までに退職を切りだす
会社の就業規則によって異なりますが、遅くても1ヵ月前までに退職を切り出すのがマナーだとされています。
どちらの理由もあくまで会社側の都合ですが、その会社の都合を理解して考慮するからこそ揉めずに退職できるのです。
なお、労働基準法には退職の2週間前までに申し出たら退職できる旨の文章が記載されています。
就業規則や会社のことを考えずに2週間前に退職を伝えるという手もありますが、円満退職は難しくなるので覚悟しましょう。
嘘でもいいからポジティブに。退職理由と切り出し方の例4つ
落ち着いた環境で上司と2人きりになれたら、退職理由を述べる前に、以下の3点を伝えましょう。
続いて、退職理由を伝えます。退職理由を述べる際に、「収入が少ないから」、「人間関係が嫌だから」などネガティブな理由を伝えてはいけません。
なぜなら、目の前にいる上司はもちろん、退職せず頑張る同僚たちにも嫌な印象を与えるからです。トラブルの原因となり円満退職することが厳しくなるケースがあります。
退職理由は嘘をつかないのがベストですが、ネガティブな理由はできるだけ言い換え、嘘を交えてでもポジティブな理由を伝えましょう。
ここでは退職理由と切り出し方の例を4つ紹介します。
転職で退職するケース
退職後のキャリアアップや自身の人生の夢を実現するために退職するというような「将来を考慮した退職理由」であれば、納得してもらえやすいです。上司次第では応援してくれる可能性さえあります。
ただし、所属している会社内でその希望の業務ができる場合は、強い引き留めにあう可能性があります。人間関係など、本当は他の理由で退職しようとしている場合は、伝える「希望の業務」の選び方に注意しましょう。
家庭の事情や結婚で退職するケース
家庭の事情・結婚で退職する場合、本人の意志だけでなく、結婚相手や家庭の事情を含んでいるため、会社は退職を引き止めづらくなります。
体調不良・精神疾患で退職するケース
体調不良や精神疾患を理由で退職する場合は「就業により支障がでている」、「治療に専念したい」という旨を伝えると、引き止めづらくなります。
義務ではありませんが、医師の診断書を提出するとスムーズに退職できる可能性があります。
人間関係で退職するケース
人間関係で退職したい場合は、そのまま伝えない方が無難です。
もしあなたの伝えた内容が漏れて、その相手の耳に入ってしまうとトラブルに発展する可能性があるからです。
この場合は、初めから嘘を使いましょう。完全な嘘でなくとも、我慢できる程度のちょっとした不満を大げさに言えば、もっともらしい理由を作れます。
部署移動で対応できそうな理由だと、退職を引き止められる原因を作ってしまいます。苦手な相手と完全に離れるためには、その会社では絶対に実現できない理由を選びましょう。
上司から退職の引き止めにあった場合の対処法
「君は今後もこの会社に必要な存在だよ」、「待遇を改善するから退職しないでくれ!」と引き止められるケースがあります。その場合の対処法は主に3つです。
一番大切なのは、何を言われようとも、退職する意志を曲げないことです。
ちなみに、憲法22条の第1項では職業選択の自由が認められており、労働者は自由に会社を辞める権利を持っています。
第二十二条 何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択の自由を有す
2 何人も、外国に移住し、又は国籍を離脱する自由を侵されない。
参考:https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_annai.nsf/html/statics/shiryo/dl-constitution.htm#3sho
したがって、上司が「絶対に退職させない」と言って揉めてしまったとしても、最悪の場合出社しなければいいのです。
労働基準法があなたを守ってくれますから、「退職の意志を伝えた証拠」だけ確保したあとは労働基準監督署へ相談にいきましょう。
あなたが退職する意志を曲げなければ必ず退職することができます。安心してください。
揉めない退職の切り出し方を理解して、穏やかに円満退職しよう
退職の切り出し方を間違えなければ、円満退職することは決して難しくありません。
揉めない切り出し方のポイント3つは頭にいれておきましょう。
また、退職理由を切り出すときに重要なのは、ネガティブな理由を伝えないことです。本当の退職理由を伝えず、嘘の退職理由を伝えても全く問題ありません。
新たな職場で気持ちよくスタートを切れるように、穏やかに円満退職を目指しましょう。
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