「退職したあとの返却物を郵送したい」「添え状はあったほうがいいかな。何書けばいいかわからないし、テンプレートとかないかな」
退職したら返却しなければならないものがいくつもありますが、退職時に有休消化で休んでいると、退職日に手渡しで返却できないのが普通ですよね。
とはいえ、返却するために退職した会社へ出社するのは気まずいものです。
何も問題ありませんので、退職後の返却物は郵送で送りましょう。ただ送るだけでは味気ないので、本記事のテンプレートを使って添え状を生成してください。
退職した会社にあなたがていねいな方だったと印象づけるには、ただ返却するだけでなく、同封する添え状が有効です。
マナーに沿った添え状を作るため、この記事を最後までお読みください。
【自動生成テンプレート】添え状を退職時の返却物に同封しよう
返却の際は、簡単な添え状をつけましょう。以下のテンプレートに入力して、あなた自身の添え状を生成してください。
入力された情報は一切残りませんので、何度でも作り直してもらって結構です。
生成したPDFをダウンロードし、印刷してください。プリンタを使える環境にいない場合、コンビニでのプリントが簡単です。
お手持ちのスマホにアプリをダウンロードして、アプリとコンビニのプリンターを接続して印刷する方法が主流です。お近くのコンビニを選び、リンク先の説明を読みましょう。
【テンプレートを使わない場合】添え状に書くべき内容6つ
もし上記のテンプレートを使わずご自分で書かれる場合、以下6つの内容を含んだ書面を作成しましょう。
この添え状が退職した会社との最後のやり取りです。残る同僚たちにいい印象を残すためにも、添え状はていねいに書きましょう。
日付
添え状に書く日付は2つあります。1つは送付した日、もう1つは退職した日です。
送付した日は、横書きならば書面の最も右上に、縦書きならば本文の直後に書きます。
退職した日は本文の中に含めましょう。テンプレートを参考にしてください。
送付先の情報
基本的な書き方は①会社名、②所属、③名前の順です。元々勤めていた会社の正式名称と、返却物を返送する先の部署、担当者の名前を書きます。
担当者の名前がわからない場合は「ご担当者様」あるいは「〇〇部〇〇課御中」で問題ありません。
ただし「御中」や「様」など敬称の使い方には注意してください。「御中」は組織に対して使う敬称で「様」は個人に対して使う敬称です。
例え名前がわからなくとも「担当者」は個人です。担当者に宛てるなら敬称は「様」を使いましょう。
横書きの場合は日付の次に左詰めで、縦書きの場合は文書の最後に配置します。
自分の名前・元々の所属
あなたの名前と所属していた部署も書きましょう。名前だけではわからないケースがありますから、退職前に所属していた部署名も記載したほうが無難です。
横書きの場合は送付先の情報の次に右詰めで、縦書きの場合は送付日と送付先情報の間に配置します。
返却する理由
添え状本文の冒頭、ないし前半に「退職により返却します」と明記しましょう。
なぜ送られてきたのかがわからないと、担当者はあなたに確認しなければなりません。あなたのためにも、担当者のためにも、よけいな手間を省く工夫として有効です。
返却するもの
保険証以外にもある場合、箇条書きで記載したほうがわかりやすいです。積極的に箇条書きを使いましょう。
返却するものは、本文の中に含めます。テンプレートを参考に書いてください。
返却するものが保険証だけの場合「保険証を返却します」と本文の文章に含めてよいでしょう。
あいさつ
本文の末尾に、堅苦しくない程度に崩した言葉で、感謝を述べるあいさつを書きましょう。あまり形式ばった言葉を使うと慇懃無礼※だと捉えられるリスクがあります。
慇懃無礼:いんぎんぶれい。うわべはていねいにみえて、内心いい加減なさま
できるだけ普段のあなたに近い言葉を使い、会社と、対応してくれる担当者を気遣いねぎらう言葉を入れましょう。
本文の冒頭と末尾にあいさつを入れるケースがありますが、当サイトとしては本文末尾だけで問題ないと考えています。
退職後の返却物は保険証以外にもある。郵送で送るべきものの例
退職したら、健康保険証を返却しなければなりません。
さらに、健康保険証のほかにも、業務で使っていた会社の備品が自宅に残っているケースがあるでしょう。例えば以下のようなものです。
会社からあなたに与えられたものは、すべて会社の備品です。返却しなければなりません。常識的に考えたら廃棄すべきものでも、廃棄してよいかどうか会社に確認してください。
あなたがご自分のお金で購入したものでも、会社から購入代金が支給された場合は会社の備品です。返却しましょう。
個人所有のパソコンで業務を行っていた場合、業務に使ったデータも返却しなければなりません。
返却物を郵送するなら添え状は1番上に。退職後も気遣いはできる
退職したなら保険証は必ず返さなければなりませんが、返却物が保険証だけとはかぎりません。
ここでは返却物を郵送で返却する方法として、保険証だけのケースと、保険証以外にも返却物があるケースの2通りに分けてお話します。
返却物が保険証だけの場合
返却物が保険証だけなら、封筒があれば問題ありません。とはいえ、以下の3点には注意しましょう。
ビジネスシーンで、慎重に取り扱うべき封筒は「請求書在中」「証明書在中」など、中に何が入っているか明記するものです。
しかし、保険証は使い方次第でお金と同等の価値を持ちます。第三者に悪用されないため、保険証の存在が見えないようにするため「保険証在中」と書いてはいけません。
同じ理由で、中に保険証が入っているのが透けて見える封筒は避けましょう。二重になった封筒を選べば無難です。
保険証以外にも返却物がある場合
返却物が保険証以外にもあるなら、返却物にあわせた大きさの段ボール箱を探しましょう。私なら、段ボール箱を営業所で販売しているヤマト運輸を利用します。
パソコンやガラス製品などの壊れやすいものは、衝撃を受けないように緩衝材で包みましょう。もし返却物にあれば、制服のような布製品で包むと効率的です。
ダンボールに入れて送る場合でも、添え状は封筒に入れたうえでダンボールに入れましょう。
保険証と添え状が入った封筒は、箱を開けた方が最初に手に取れるよう、段ボール箱に封をする寸前の一番上に置くとよいでしょう。
どちらにも共通する注意点
封筒で返却する場合でも、段ボール箱で返却する場合でも、宛名を書かなければならないのは同じです。①会社名、②所属部署名、③個人名の順に書きましょう。
宛名を書くうえで「様」や「御中」などの敬称には注意してください。「様」は個人に使う敬称で「御中」は組織に対して使う敬称です。また、両方を同時に使うケースはありません。
悩んだら「株式会社〇〇 〇〇部〇〇課 ご担当者様」と書いてしまいましょう。
退職後も保険証やその他の貸与物を返却しなかったらどうなるか
健康保険証や会社から貸与されたものを返却しない場合、以下のデメリットがあります。
退職した会社から渡された健康保険証を、退職後に使うのは不正利用です。とはいえ、通っている病院で「保険証をお願いします」と言われたとき、手元に古い保険証があったら、何も考えずに見せてしまいますよね。
もし意図せず不正利用してしまった場合、後日、あなたの元に請求書が届きます。病院の窓口で3割負担だったのが10割負担になるわけですから、請求されるのは差額の7割、つまり窓口で支払った金額の倍以上が請求されます。
さらに、保険証以外に会社から貸与されたものを返却しない場合、会社から損害賠償を請求されるリスクがあります。
面倒だからとあと回しにすると、よけいに面倒な状況になりかねません。返却しないメリットは特にありませんので、期日までにサクッと返してしまいましょう。
退職後、保険証の資格を喪失したあとは何をすればいい?
退職日をすぎた場合、必ずほかの健康保険に加入しなければなりません。退職後に加入するべき健康保険は以下の3つです。
国民健康保険は、フリーランスになった方や無職で休養される方が加入する健康保険です。お住まいの地域の市区町村役所へ行って相談してください。私の場合、相談に行ったらすぐに手続きが始まり、当日のうちに交付されました。
再就職した方は、特に考えなくてOKです。就職先の総務担当の指示に従いましょう。
扶養に入る方は、扶養する方(親族・家族)にお願いし、勤務先から保険証を交付してもらいましょう。
いずれにしても、無保険の期間はできるだけ短いほうがよいです。保険証の取得に向けて、退職日の翌日から動き始めましょう。
テンプレートで生成した添え状と返却物を郵送する際の注意点9つ
ここまでで書いた注意点と、ここまでで書けなかった注意点をこの見出しでまとめます。
退職日をすぎた保険証は使えません。もしうっかり利用すると不正利用になり、あとで窓口で負担したときの倍以上の医療費を請求されます。退職後はできるだけ早く有効な保険証を入手しましょう。
「親展」と〆マークはどちらも「宛名の本人以外開けないでください」という意味です。関係のない方が不用意に開封するリスクを下げる効果があります。
書留とは郵便サービスの1つで、宛先にきちんと届いたか追跡できるものです。送り先から「届いていない」と言われたときに役立ちます。
退職後の返却物はテンプレートで生成した添え状を入れて郵送しよう
退職の際の返却物は郵送しましょう。ただ送るだけでなく添え状を同封すると、相手にていねいな方だと思ってもらえます。
添え状は本記事のテンプレートで自動生成できます。もしもご自分で書かれるのならば、書き方や注意点を参考に、マナーに沿った添え状を作ってください。
「立つ鳥あとを濁さず」といいますが、添え状はまさに「あとを濁さない」ためのもの。返却物を期日までにきちんと返却し、トラブルなく最後のあいさつをしましょう。
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